妖刀事件の感想

 1月20日編集。私は『妖刀事件』は好きではありません。最近、『蘇る金狼』を観てきづきました。妖刀事件ではなく松田優作主演の『野獣死すべし』が好きなんです。
 昨年、1つの目的を持ちました。『自由からの逃走』から始まりそれに関連する物を読もう、もしくは観ようと思いました。まずは『時計じかけのオレンジ』を見直し、『ファイトクラブ』、『海辺のカフカ』、を一年かけてダラダラと暇を見つけてはみていました。その最後が『野獣死すべし』でした。内容的にはあまり関係ないのですがファイトクラブを調べている内に引っかかったのが野獣死すべしでした。
 野獣死すべしで言われるのが長台詞と松田優作の目でしょう。前者は背徳の美学を語る時やリップヴァンウィンクルの場面です。そして後者のうつろな目。やばい雰囲気だしすぎですよ、と誰もが言いたくなるあの演技。
 それで妖刀事件の話に戻すとまず主人公の目と伊達の目が似ています。絵で描くのは楽なのでしょうが野獣死すべしを観た後には反応せざるをえません。そしてこのゲームではヒロインを殺します。このゲームを読んでいる時に『野獣死すべし』を意識していた事は間違いありません。野獣死すべしと雰囲気が似ていた。それだけで私は楽しむ事ができました。これは妖刀事件には興味を持たず最後まで野獣死すべしと重ねてみていたからです。だからこれだけは言えます。妖刀事件は好きではありません。野獣死すべしが大好きなんです。このゲームが目指した所も野獣死すべしであった事は確かだと感じています。